1.投資概要
株式会社みらい創造機構(所在地:東京都渋谷区、代表取締役社長:岡田 祐之、以下、みらい創造機構)は、みらい創造二号投資事業有限責任組合(以下、みらい創造二号ファンド)より株式会社TriOrb(トライオーブ、所在地:福岡県北九州市、代表取締役:⽯⽥秀⼀、以下TriOrb)に追加投資を実行致しました。
TriOrbは、今回のシリーズAラウンドにて、東京大学エッジキャピタルパートナーズ、DRONE FUND、みらい創造二号ファンドを引受先とした第三者割当増資により、合計3.3億円の資⾦調達を実施。これにより、2023年2月の創業以降の累計調達額は 4.4 億円となります。
2.投資先事業概要
TriOrbは、2023年2月に創業後、九州工業大学の発明である球駆動式全方向移動機構をコア技術として、産業技術総合研究所での研究成果をもとに自律移動プラットフォームのTriOrb BASEをリリースしました。今後、複数台が陸上のドローンのように協調的に連携することで、⾧尺物や重量物などの様々な荷姿に対応した柔軟な搬送システムの実現を通して産業改革のボトルネック解消を目指しています。
TriOrb BASEは、AMRや多種多様なロボットの足として利用できる高性能な移動プラットフォームであり、製造現場の効率と生産性を飛躍的に向上させます。従来の全方向移動機構に比べコンパクトでありながら高い走破性や移動性能を持つため、製造現場などの荒れた床面や狭い場所での活用、精緻な移動が必要な場面での活躍が期待できます。また、シンプルな構造であるため、メンテナンスの簡易性を有しているのも大きな特徴です。
このプラットフォームについてのさらなる情報は、TriOrbのウェブサイト(https://www.triorb.co.jp/#base)でご確認いただけます。
また、TriOrb BASEの移動性能をさらに引き出す、自律移動ソフトウェアを2023年12月にリリースしました。TriOrbのソフトウェアは自社独自開発のため、カスタマイズを含めワンストップで提供可能です。さらに、TriOrbのソフトウェアはROS2モジュールとして開発されており、中間データの活用が可能なため、それらを利用することでユーザー自身でも利用状況に合わせたカスタマイズを行えます。これにより、ユーザーの環境下にある多様なアプリケーションに対応したロボットシステムを構築することが可能です。
弊社は、TriOrb創業メンバーと創業前より継続して事業化に向けた議論を続け、シードラウンドにおいてリード投資、今回追加投資を致しました。引き続き、産業界の課題解決と発展への貢献に向け、⾼い技術⼒とビジョンを持つTriOrbを支援して参ります。
ご興味、ご関⼼がありましたら、お気軽にお問合せください。
3.投資先会社概要
会社名 | 株式会社TriOrb |
設立 | 2023年2月 |
所在地 | 福岡県北九州市小倉北区浅野3-8-1 AIMビル6F |
代表取締役CEO | 石田 秀一 |
URL | https://triorb.co.jp/ |
大学関連 | 九州工業大学発ベンチャー |
4.みらい創造二号ファンド概要
みらい創造二号ファンドにおいては、東工大やLPの皆様、他の連携先と密に連携しながら、東工大関連ベンチャーの創出/投資/育成を進めると共に、高等専門学校へファンドによる支援領域を拡げ、東工大を中心とした技術・技術者によるイノベーション創発をより一層推進して参ります。
<投資対象>
- 東京工業大学“発”ベンチャー
東工大が認定する東工大発ベンチャー称号を持つベンチャー、東工大の研究成果を活用したベンチャー、東工大と企業との共同研究から生まれるジョイントベンチャー - 東京工業大学“着”ベンチャー
東工大の技術・研究成果を導入、または導入予定のベンチャー - 東京工業大学“人”ベンチャー
東工大の在校生・卒業生・教員等が創業/役員として経営責任を担うベンチャー - 高等専門学校関連ベンチャー
高等専門学校(以下、高専)の技術・研究成果を活用したベンチャーや、在校生・卒業生・職員が創業/役員として経営責任を担うベンチャー - その他の大学・研究所関連ベンチャー/企業からのスピンアウトベンチャー等有望な技術系ベンチャー
5.みらい創造機構会社概要
2016年に東京工業大学と社会連携活動の推進に向けた組織的連携協定を締結し、東工大関連ベンチャーキャピタルファンドを設立・運営しております。2016年に1号ファンド、2021年2号ファンドを設立し、投資実績としては、東工大関連ベンチャーを中心に研究開発型スタートアップへ現在までに45社への投資を実行し、3社が上場しています。
JST START事業の事業プロモーターとして活動している他、GTIE協力機関、メンターを務める等、研究段階から起業後の資金調達、ハンズオンまで、技術の社会実装に伴走し”みらいを創造する”活動を行っています。
2023年度NEDO「大学発スタートアップにおける経営人材確保支援事業(MPM)」に採択され、客員起業家(EIR)制度を運用しながら、研究開発型スタートアップへの経営人材供給・育成にも取り組んでいます。大学系VCや中小機構、北九州市、つくば研究支援センターと連携協定を結び研究開発型スタートアップをとりまくエコシステム形成を進めています。