英国原子力公社(UKAEA)スピンアウト、原子力・製造業向けエンジニアリングAIを開発するSingular Machines Limitedへ新規投資を実行

1.投資概要

株式会社みらい創造インベストメンツ(所在地:東京都港区、代表取締役社長:岡田 祐之、以下「みらい創造インベストメンツ」)は、みらい創造三号投資事業有限責任組合(以下、みらい創造三号ファンド)より英国原子力公社(UK Atomic Energy Authority、以下「UKAEA」)発のスタートアップであるSingular Machines Limited(本社:英国、CEO:Adrian Marinus van Arkel、以下「Singular Machines」)に新規投資を実行いたしました。

Singular Machinesはこのたび、UK Innovation and Science Seed Fund(UKI2S)、Oxford Science Enterprises、グローバルエンジニアリング企業のArupおよび、みらい創造インベストメンツから資金調達を実施しました。

2.投資先事業概要

複雑な機械・設備・インフラの設計では、機械、電気、流体、制御など複数の工学領域にまたがる検討が必要となります。一方で、熟練エンジニアの不足や設計ツール・データの分断、専門領域間の調整に伴う手戻りなどが、開発期間の長期化やエンジニアリングコスト増加の要因となっています。

Singular Machinesは、UKAEAにおける核融合分野のエンジニアリングで培った知見をもとに、複雑な機械・設備・インフラの設計プロセスをAI-nativeに再構築するエンジニアリングプラットフォーム「coEngen」を開発しています。

coEngenでは、流体、電気、機械、駆動、制御など各専門領域のAIエージェントが共通のデータモデルをもとに連携し、要求条件から計算・解析、CAD、部品表(BoM)、技術文書などの設計成果物までを一貫して生成します。設計変更が生じた場合には、関連する成果物にも変更内容を反映することで、複数の専門領域にまたがる設計業務の効率化を図ります。

一方で、人間のエンジニアが設計方針や最終判断を担うことを前提とし、工学原理や設計ルールに基づく説明可能性(Explainability)や追跡可能性(Traceability)を重視しています。こうした特性を活かし、原子力・核融合など高い安全性や品質保証が求められる領域から、データセンター、産業設備、インフラなどへの展開を目指しています。

これまで、産業用ロボットの設計プロセスの大幅な短縮をはじめ、原子炉関連設備、データセンターや核融合炉の冷却システム、放射性廃棄物処理の最適化など、複雑なエンジニアリング領域で活用を進めています。また、2026年には日本法人を設立し、日本での事業展開を開始しています。エネルギーや製造業をはじめ、高度なエンジニアリングを必要とする日本企業への導入を進める方針です。今回調達した資金は、coEngenの基盤技術および共通AIエージェントの開発、人材採用、大型プロジェクトの受注・事業拡大に向けた運転資金などに活用される予定です。

Singular Machinesは、安全性と品質が求められる核融合分野で培ったエンジニアリングの知見とAIを融合し、複雑な設計プロセスそのものを変革することを目指しています。当社は、Singular Machinesの日本市場への展開をはじめ、国内の製造業・エネルギー関連企業等との連携を支援するとともに、グローバルな事業成長に伴走してまいります。

3.投資先会社概要

会社名Singular Machines Limited
設立2024年8月
所在地5 Chapel Lane, Sutton Courtenay, Abingdon, OX14 4AN, England
代表取締役Adrian Marinus van Arkel
事業内容AIエージェントによる複雑機械・施設・インフラの設計自動化プラットフォーム「coEngen」の開発・受託設計/ライセンス
URLhttps://singularmachines.co.uk

関連情報

英新興シンギュラー・マシーンズ、日本進出 製造業の設計AIで支援(日経新聞)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC040L90U6A800C2000000/