独自の高純度キャップ化技術を用いたmRNA創薬を目指すCrafton Biotechnology株式会社へ新規投資を実行

1.投資概要

 株式会社みらい創造機構(所在地:東京都渋谷区、代表取締役社長:岡田 祐之、以下、みらい創造機構)は、みらい創造二号投資事業有限責任組合(以下、みらい創造二号ファンド)よりCrafton Biotechnology株式会社(本社:愛知県名古屋市、代表取締役CEO:金承鶴、以下、Crafton Biotechnology)に新規投資を実行致しました。

     

   

2.投資先事業概要

 Crafton Biotechnologyは、独自のキャップ化技術、配列設計、合成方法などのプラットフォーム技術を用いて、既存課題を解決し、安全で有効性の高いmRNA医薬品を創出する名古屋大学発のスタートアップです。現在は、複数の大学や企業と連携し、新たなパイプラインの開発に取り組んでいます。また、AMED-SCARDAに採択され、安全安心な国産ワクチンの研究開発を積極的に進めています。

 mRNA医薬品は、2022年のノーベル賞にも選ばれた注目のモダリティであり、通常は酵素を用いた試験管内転写反応により調製されます。この方法では、分離が困難な不純物が生成されることがあり、医薬品として使用する際には過剰な副反応を引き起こす恐れがあります。Crafton Biotechnologyは、「PureCapアナログ」という独自のキャップ化試薬を開発し、高純度のmRNAを容易に調製することに成功しました。このPureCap技術を中心とした技術プラットフォームを用いて、「ひとつ先のmRNA」に向けた革新的なmRNA創薬構想を推進していきます。

 Crafton Biotechnologyは世界的にも潜在力の高い独自mRNA基盤技術を保有しており、新規モダリティ医薬品を開発し、将来多くの人々の健康を支えていく同社をご支援して参ります。

     

3.投資先会社概要

会社名Crafton Biotechnology株式会社
設立2022年3月1日
所在地愛知県名古屋市千種区不老町1番
国立大学法人東海国立大学機構 名古屋大学インキュベーション施設
代表取締役CEO金 承鶴
URLhttps://craftonbio.com/
大学関連名古屋大学発ベンチャー
東京医科歯科大学と共同研究を実施

      

   

4.みらい創造二号ファンド概要

 みらい創造二号ファンドにおいては、東工大やLPの皆様、他の連携先と密に連携しながら、東工大関連ベンチャーの創出/投資/育成を進めると共に、高等専門学校へファンドによる支援領域を拡げ、東工大を中心とした技術・技術者によるイノベーション創発をより一層推進して参ります。

<投資対象>

  1.  東京工業大学“発”ベンチャー
    東工大が認定する東工大発ベンチャー称号を持つベンチャー、東工大の研究成果を活用したベンチャー、東工大と企業との共同研究から生まれるジョイントベンチャー
  2.  東京工業大学“着”ベンチャー
    東工大の技術・研究成果を導入、または導入予定のベンチャー
  3.  東京工業大学“人”ベンチャー
    東工大の在校生・卒業生・教員等が創業/役員として経営責任を担うベンチャー
  4.  高等専門学校関連ベンチャー
    高等専門学校(以下、高専)の技術・研究成果を活用したベンチャーや、在校生・卒業生・職員が創業/役員として経営責任を担うベンチャー
  5.  その他の大学・研究所関連ベンチャー/企業からのスピンアウトベンチャー等有望な技術系ベンチャー

     

5.みらい創造機構会社概要

 2016年に東京工業大学と社会連携活動の推進に向けた組織的連携協定を締結し、東工大関連ベンチャーキャピタルファンドを設立・運営しております。2016年に1号ファンド、2021年2号ファンドを設立し、投資実績としては、東工大関連ベンチャーを中心に研究開発型スタートアップへ現在までに45社への投資を実行し、3社が上場しています。

 JST START事業の事業プロモーターとして活動している他、GTIE協力機関、メンターを務める等、研究段階から起業後の資金調達、ハンズオンまで、技術の社会実装に伴走し”みらいを創造する”活動を行っています。

 2023年度NEDO「大学発スタートアップにおける経営人材確保支援事業(MPM)」に採択され、客員起業家(EIR)制度を運用しながら、研究開発型スタートアップへの経営人材供給・育成にも取り組んでいます。大学系VCや中小機構、北九州市、つくば研究支援センターと連携協定を結び研究開発型スタートアップをとりまくエコシステム形成を進めています。

   

カテゴリ VC