小型アンモニア製造技術のつばめBHB株式会社へ追加投資を実行

1.投資概要

 

 株式会社みらい創造機構(所在地:東京都渋谷区、代表取締役社長:岡田 祐之、以下、みらい創造機構)は、みらい創造二号投資事業有限責任組合(以下、みらい創造二号ファンド)よりつばめBHB株式会社 (所在地:東京都中央区、代表取締役:渡邊 昌宏、以下、つばめBHB)に追加投資実行致しました。

 今回、つばめBHBは、シリーズPreBラウンドにて、味の素、UMI1号/2号ファンド、日本郵船、i-nest1号ファンド、日本政策投資銀行、三井住友信託銀行、INPEX、出光興産、山丸、西日本プラント工業およびみらい創造二号ファンドを引受先としたCE型新株予約権において、総額約40億円の資金調達を実施致しました。

     

2.投資先事業概要

 つばめBHBは、東京工業大学の細野秀雄栄誉教授らが発見・発明した、低温・低圧条件下で高効率のアンモニア合成が可能であるエレクトライド系触媒を用いた小型アンモニア製造装置を開発しました。

 2050年のカーボンニュートラルの実現に向け、アンモニアは次世代エネルギーの水素の輸送・貯蔵するエネルギーキャリアとしても有望視されています。そしてCO2を排出しない次世代燃料としても期待されています。つばめBHBの小型アンモニア製造技術により地産地消のアンモニア製造が可能となり、アンモニアの輸送や貯蔵などサプライチェーンに係るコストや環境負荷の低減に寄与します。

 また、この度つばめBHBはNEDOのグリーンイノベーション基金「燃料アンモニアサプライチェーンの構築プロジェクト」の触媒開発チームに採択され、非貴金属を用いたエレクトライド系触媒の開発を担っており、商業機の社会実装と新たな技術開発を同時に進めています。 今回の出資は、初回投資の理念と同じく、地産地消を可能にする小型アンモニア製造装置の普及と、新たな触媒や新規プロセスの開発等を行い、食糧危機の解決、脱炭素社会の実現に向け、一層加速して事業を推進することを目的とするものです。

     

3.投資先会社概要

会社名つばめBHB株式会社
設立2017年4月5日
所在地
(オフィスR&Dセンター)
神奈川県横浜市緑区長津田町4259番地
東京工業大学すずかけ台キャンパス内 J3棟 1417号室
代表取締役渡邊 昌宏
URLhttps://tsubame-bhb.co.jp/
東工大/高専関連東工大発ベンチャー称号第80号、東工大 細野秀雄栄誉教授らとの共同研究・開発

      

   

4.みらい創造二号ファンド概要

 みらい創造二号ファンドにおいては、東工大やLPの皆様、他の連携先と密に連携しながら、東工大関連ベンチャーの創出/投資/育成を進めると共に、高等専門学校へファンドによる支援領域を拡げ、東工大を中心とした技術・技術者によるイノベーション創発をより一層推進して参ります。

<投資対象>

  1.  東京工業大学“発”ベンチャー
    東工大が認定する東工大発ベンチャー称号を持つベンチャー、東工大の研究成果を活用したベンチャー、東工大と企業との共同研究から生まれるジョイントベンチャー
  2.  東京工業大学“着”ベンチャー
    東工大の技術・研究成果を導入、または導入予定のベンチャー
  3.  東京工業大学“人”ベンチャー
    東工大の在校生・卒業生・教員等が創業/役員として経営責任を担うベンチャー
  4.  高等専門学校関連ベンチャー
    高等専門学校(以下、高専)の技術・研究成果を活用したベンチャーや、在校生・卒業生・職員が創業/役員として経営責任を担うベンチャー
  5.  その他の大学・研究所関連ベンチャー/企業からのスピンアウトベンチャー等有望な技術系ベンチャー

     

5.みらい創造機構会社概要

 みらい創造機構は、2016年に東京工業大学と社会連携活動の推進に向けた組織的連携協定を締結し、33.4億円の東工大関連ベンチャーキャピタルファンドを設立・運営しております。2020年には高専キャリア教育研究所を100%子会社化し、2021年に設立した2号ファンドにおいては、投資先を東工大関連ベンチャーに加え高専関連のベンチャーにまで対象領域を広げて活動しています。

 投資実績としては、現在までに35社への投資を実行し、東工大発ベンチャー称号を保有する投資先の株式会社ツクルバ、KIYOラーニング株式会社が、2019年、2020年と連続して東証マザーズに新規上場、2021年には株式会社QDレーザが新規上場し、3年連続で3社が上場しています。

 JST START事業の事業プロモーターとして活動している他、NEDOの「研究開発型スタートアップ支援事業/ベンチャーキャピタル等の認定」に係る認定VCに認定されており、研究段階から起業後の資金調達、ハンズオンまで、技術の社会実装に伴走しています。2022年にはグロースチームを組成し、“Deep Tech”スタートアップの事業成長に向けた多面的な支援を提供しています。大学系VCや中小機構、北九州市と連携協定を結び大学関連ベンチャーをとりまくエコシステム形成を進めています。

   

カテゴリ VC