1.投資概要
株式会社みらい創造機構(所在地:東京都渋谷区、代表取締役社長:岡田 祐之、以下、みらい創造機構)は、みらい創造二号投資事業有限責任組合(以下、みらい創造二号ファンド)よりvivola株式会社(所在地:東京都渋谷区、代表取締役:角田 夕香里、以下、vivola)に新規投資を実行致しました。
vivolaは、今回プレシリーズAラウンドにて、グローバル・ブレインが運営するKDDI Open Innovation Fund、株式会社みらい創造機構、GxPartners LLP、既存投資家として、ANRI株式会社、株式会社ディープコアを引受先とする第三者割当増資により、約1.2億円の資金調達を実施しました。
2.投資先事業概要
vivolaは、不妊治療を中心に女性のライフステージにおけるリアルワールドデータを取得・解析し、女性の健康をAIで見守ることを目指す医療ITスタートアップです。
2021年の日本の出生数は81万人と過去最低を記録し、国内における少子化が加速している一方で、不妊治療により体外受精で生まれてくる子供の数は、6万人を超えています。しかし、依然として子供を産みたくても産めない不妊治療患者は50万人以上おり、治療方針がばらつく中、体系的に理解する事の難しさ、頻回な通院による通院負荷が高さ、治療の長期化による精神的、肉体的負担が課題となっています。
vivolaは、不妊治療データ分析アプリ「cocoromi」(患者向け)、地域の産婦人科と生殖専門医、患者をつなぐ医療機関連携システム「vivola-KARTE」(医療機関向け)、生殖リテラシーに関する企業向けセミナー(自治体/企業向け)、類似症例DB開発に向けた医療データの収集および解析(医療機関向け)を展開し、不妊治療患者を取り巻く課題に対し、データエビデンスのある情報提供やDXによる医療アクセス向上を図るアプローチで患者、医療機関の双方からの課題解決を進めています。
3.投資先会社概要
会社名 | vivola株式会社 |
設立 | 2020年5月8日 |
所在地 | 東京都渋谷区渋谷3-6-2 エクラート渋谷5階 |
代表取締役 | 角田 夕香里 |
URL | https://www.vivola.jp/ |
東工大/高専関連 | 角田代表取締役が東京工業大学大学院修士課程修了 |
4.みらい創造二号ファンド概要
みらい創造二号ファンドにおいては、東工大やLPの皆様、他の連携先と密に連携しながら、東工大関連ベンチャーの創出/投資/育成を進めると共に、高等専門学校へファンドによる支援領域を拡げ、東工大を中心とした技術・技術者によるイノベーション創発をより一層推進して参ります。
<投資対象>
- 東京工業大学“発”ベンチャー
東工大が認定する東工大発ベンチャー称号を持つベンチャー、東工大の研究成果を活用したベンチャー、東工大と企業との共同研究から生まれるジョイントベンチャー - 東京工業大学“着”ベンチャー
東工大の技術・研究成果を導入、または導入予定のベンチャー - 東京工業大学“人”ベンチャー
東工大の在校生・卒業生・教員等が創業/役員として経営責任を担うベンチャー - 高等専門学校関連ベンチャー
高等専門学校(以下、高専)の技術・研究成果を活用したベンチャーや、在校生・卒業生・職員が創業/役員として経営責任を担うベンチャー - その他の大学・研究所関連ベンチャー/企業からのスピンアウトベンチャー等有望な技術系ベンチャー
5.みらい創造機構会社概要
みらい創造機構は、2016年に東京工業大学と社会連携活動の推進に向けた組織的連携協定を締結し、33.4億円の東工大関連ベンチャーキャピタルファンドを設立・運営しております。2020年には高専キャリア教育研究所を100%子会社化し、2021年に設立した2号ファンドにおいては、投資先を東工大関連ベンチャーに加え高専関連のベンチャーにまで対象領域を広げて活動しています。
投資実績としては、現在までに35社への投資を実行し、東工大発ベンチャー称号を保有する投資先の株式会社ツクルバ、KIYOラーニング株式会社が、2019年、2020年と連続して東証マザーズに新規上場、2021年には株式会社QDレーザが新規上場し、3年連続で3社が上場しています。
JST START事業の事業プロモーターとして活動している他、NEDOの「研究開発型スタートアップ支援事業/ベンチャーキャピタル等の認定」に係る認定VCに認定されており、研究段階から起業後の資金調達、ハンズオンまで、技術の社会実装に伴走しています。2022年にはグロースチームを組成し、“Deep Tech”スタートアップの事業成長に向けた多面的な支援を提供しています。大学系VCや中小機構、北九州市と連携協定を結び大学関連ベンチャーをとりまくエコシステム形成を進めています。