東京科学大学とみらい創造インベストメンツ、新連携協定を締結

国立大学法人東京科学大学(理事長:大竹尚登、以下「Science Tokyo」)と、株式会社みらい創造インベストメンツ(代表取締役社長:岡田 祐之、以下「みらい創造」)は、2016年に結んだ連携協定に続き、新たな連携協定を締結いたしました。この協定は、2016年当時の東京工業大学(東工大、現・東京科学大学)と株式会社みらい創造機構(現・株式会社みらい創造インベストメンツ)が締結した旧連携協定を基にしており、東京医科歯科大学との大学統合後のスタートアップ支援におけるさらなる連携強化を目的としています。これを機に、Science Tokyoの教育研究成果から、世界を変える大学発スタートアップの創出、そして産学連携活動を通じたイノベーション創出に向けた取り組みを一層推進してまいります。

新協定について

Science Tokyoとみらい創造のこれまでの連携協力関係を基礎に、スタートアップ支援の加速化と新たな価値創出を目指して、連携内容を刷新しました。

新協定の主なポイント

1. スタートアップ支援への重点化
・Science Tokyoの研究技術シーズ、知的財産、医療現場の知見及び人的資源を活用したスタートアップの創出及び育成
・起業家教育の企画推進

2. ベンチャーキャピタルファンドの活用
・Science Tokyoも出資するみらい創造運営の認定ファンド等を通じた、Science Tokyo関連スタートアップへの資金面及び成長面での支援強化

3. イノベーションの創出推進
・Science Tokyo組織である、産学共創機構、医療イノベーション機構、イノベーションデザイン機構と協力した産学連携及び国際協働の推進 

期待される効果

本協定の締結を通じて、両者は、それぞれの知見や専門性、ネットワークを活用しながら、Science Tokyoのシーズ発掘と育成、創業前の体制づくりから創業後の資金調達、成長支援までが継ぎ目なく行われるよう一層連携して参ります。さらに、経営候補人材の育成や人材プール構築、パートナーとなる他企業の巻き込み拡大を図ることで、Science Tokyoを取り巻くスタートアップ・エコシステムの形成を進めてまいります。これにより、大学発スタートアップの創出・育成のさらなる加速と、新産業の創出が期待されます。

今後もScience Tokyoとみらい創造は共に、産学連携やスタートアップ創出を通じて社会課題の解決に貢献し、科学の力で善き未来を創ってまいります。

協定の背景と目的

2024年10月1日、東京工業大学と東京医科歯科大学の統合により、Science Tokyoが誕生しました。新大学では、起業・スタートアップ支援を担当するイノベーションデザイン機構を、独立した部局として設置するなど、教育研究成果の社会実装やスタートアップ支援を一層重視し、起業支援体制の強化に取り組んでいます。

株式会社みらい創造インベストメンツは、これまでに東工大の教員や学生に対する起業支援を数多く行い、また、運営するベンチャーキャピタルファンドでは、東工大及び医科歯科大関連の研究開発型スタートアップに数多く投資してきました。設立10周年を迎えた中、Science Tokyoが発足し、さらなる成長と発展を目指し、2024年10月1日に社名変更を行いました。

これまでに両者の連携により、研究者への起業支援としてGAPファンドの運営・キャピタリストによる伴走等、起業後のベンチャーへの支援としてみらい創造のファンドからの投資やハンズオン支援等に取り組んできました。

2023年12月には東工大からみらい創造の運営するみらい創造2号投資事業有限責任組合に出資をした他、田町キャンパスのインキュベーション施設「INDEST(Innovation Design Studio:インデスト)」にみらい創造が入居しており、両者が密に連携してスタートアップ支援を行う体制を構築しています。

連携の成果

上記の取組の成果により、直近では、東京科学大学認定ベンチャーであり、みらい創造がシード期より継続的に出資、支援を行ってきた株式会社Synspectiveが2024年12月19日に東京証券取引所にグロース市場へ上場しました。株式会社Synspectiveの製品にはScience Tokyoの研究成果・特許技術が活用されており、同種の小型衛星として世界トップレベルの小型化・高性能化に成功しています。これにより、みらい創造が投資した東京科学大学認定ベンチャーのうち、3社がIPO、1社がM&AによるEXITを果たしたことになります。

関連情報

東京科学大学(Science Tokyo)ニュース >>> 株式会社みらい創造インベストメンツと新連携協定を締結