2026年6月15日、当社代表取締役社長の岡田祐之が、「北九州市フィジカルAI産業振興戦略検討会議」の検討委員に就任したことをお知らせいたします。
北九州市では、近年急速に発展しているフィジカルAI技術の社会実装を推進し、産業競争力の強化、関連産業の集積、市民生活の質の向上等につなげることを目的に、2026年夏頃を目途として「北九州市フィジカルAI産業振興戦略」の策定を進めています。
同戦略の策定にあたり設置された「北九州市フィジカルAI産業振興戦略検討会議」では、フィジカルAIに関連する産業動向や産学官連携、社会実装のあり方などについて、専門的な見地から議論が行われます。
今回の委員就任を通じて、当社がこれまで培ってきたディープテック投資およびスタートアップ支援の知見を活かし、北九州市におけるフィジカルAI産業の振興と社会実装の推進に貢献してまいります。

みらい創造インベストメンツ
代表取締役社長・マネージングパートナー
岡田祐之 コメント
このたび、北九州市フィジカルAI産業振興戦略検討会議の検討委員に就任することとなり、大変光栄に存じます。
フィジカルAIは、AIがデジタル空間にとどまらず、ロボットや機械、センサ、制御技術などを通じて現実世界に働きかける技術領域です。製造、物流、建設、介護、災害対応、インフラ点検など、人手不足や熟練技術の継承、現場の生産性向上といった社会課題に直結するテーマであり、今後の産業競争力を左右する重要な領域になると考えています。
一方で、フィジカルAIは単独のAI技術だけで成立するものではありません。現実世界を正確に捉えるセンサ、取得したデータを高速かつ低消費電力で処理する半導体、状況を理解し判断するAI、複雑な最適化やシミュレーションを支える計算基盤、そして判断結果を実際の動作に変える機械・ロボティクス技術が不可欠です。さらに、現場で安全かつ継続的に運用するためには、制御技術、材料、通信、保守運用、現場導入のノウハウも求められます。つまりフィジカルAIは、ソフトウェアとハードウェア、研究開発と現場実装、技術と事業化が重なり合う総合的なディープテック領域です。
当社はこれまで、大学発・研究開発型スタートアップを中心に、機械・ロボティクス、AI・量子コンピュータ、半導体・センサといった領域への投資・創業支援を行ってきました。これらの領域は、まさに今後のフィジカルAIの社会実装を支える基盤技術です。例えば、ロボティクスはAIの判断を現実世界の動作へと変換する役割を担い、センサや半導体は現場の状況を捉え、処理する「目」や「神経系」として機能します。また、AIや量子コンピュータ関連技術は、複雑な環境下での認識、予測、最適化、制御を高度化するうえで重要な役割を果たします。
当社が支援してきた九州工業大学発のTriOrb、東京科学大学発のハイボット、当社が共同創業したReNu Industriesなどは、いずれも現実世界の課題に向き合うフィジカルAI関連の取り組みです。資金提供にとどまらず、創業前からの事業化支援、経営チームの組成、顧客・産業界との接続、社会実装に向けた伴走を行ってきたことは、当社にとっても重要な経験となっています。
フィジカルAIは、日本の産業競争力を高める大きな機会でもあります。日本には、ものづくり、ロボティクス、精密機器、材料、センサ、半導体、現場改善といった領域で長年培ってきた強みがあります。デジタルAIの競争では、巨大な計算資源やデータを持つグローバル企業が大きな存在感を持つ一方、フィジカルAIでは、現場理解、ハードウェア実装、安全性、信頼性、長期運用といった要素が競争力を左右します。ここには、日本の産業基盤や大学・研究機関の技術シーズが強みを発揮できる余地が大きくあります。
北九州市は、ものづくり企業やロボット関連産業の集積、北九州学術研究都市をはじめとした研究開発基盤、そして工場、インフラ、農地、道路、橋梁などの豊富な実証・実装フィールドを有しています。フィジカルAIを単なる研究開発にとどめず、現場に導入し、実証し、事業化へつなげていくうえで、非常に大きなポテンシャルを持つ地域です。特に、熟練技術者の「技」をフィジカルAIで継承するという視点は、単なる自動化ではなく、人とAI・ロボットが協働しながら産業を進化させていく、日本らしいフィジカルAIのあり方を示すものだと感じています。
当社は、大学、スタートアップ、産業界、行政をつなぐ結節点として、研究開発から実証、社会実装、事業化までのサイクルを加速させることに貢献してまいります。また、国内外のフィジカルAI関連スタートアップや投資家とのネットワークも活かし、北九州市が「日本のフィジカルAI実装の先進地」として発展していくためのエコシステム形成に寄与してまいります。
フィジカルAIは、社会課題の解決と産業競争力の強化を同時に実現し得る重要なテーマです。今回の委員就任を機に、当社がこれまで培ってきたディープテック投資・創業支援の知見を活かし、北九州市におけるフィジカルAI産業の創出と社会実装に尽力してまいります。
関連情報
・【メディア掲載】北九州市フィジカルAI産業振興戦略検討会議に関する報道について
https://miraisozo.co.jp/news/media-202606/