弊社と東京工業大学 科学技術創成研究院 ゼロカーボンエネルギー研究所(所長:加藤 之貴、以下「ゼロカーボンエネルギー研究所」)は、カーボンニュートラル技術の社会実装に向けたエコシステムの醸成のため、ゼロカーボンエネルギー研究所でグリーントランスフォーメーション(以下,GX)事業を行うTokyo Tech GXI(以下,GXI)の取り組みとして、ベンチャー育成コア(以下の図中)を設立しました。
ゼロカーボンエネルギー研究所 GXI ベンチャー育成コア 関係組織図
ベンチャー育成コアの設立:カーボンニュートラル領域の技術の社会実装に向けたエコシステムを醸成
GXIで目指すカーボンニュートラル実現のためには、企業、自治体、市民の参画に加え、ベンチャーがそのプラットフォームに参画し、カーボンニュートラル関連領域における新技術の創出とその社会実装を担うことが不可欠です。
このエコシステム醸成のため、ゼロカーボンエネルギー研究所とみらい創造機構は連携して、GXI事業を推進するためにベンチャー育成コアを設立します。これによりゼロカーボンエネルギー研究所における研究成果の社会実装、ベンチャー創出・育成を進めます。また、弊社は、ベンチャー企業連携を中心としたGXIの運営支援、および研究室のシーズの発掘からPoC(Proof of Concept※)、事業計画策定、起業後の資金調達を支援し、研究成果の社会実装を伴走者としての機能を担当します
今回の2者の連携により、2050年カーボンニュートラルの実現に向けた東京工業大学からのグリーン・トランスフォーメーション、および技術と技術者を取り巻くエコシステムの強化、拡大を推進します。
※PoC(Proof of Concept):概念実証。事業のコンセプト(事業仮説)を顧客や市場に実際に提供するなどを行い、事業として成立可否を確認する実証。
<関連情報>
東京工業大学とみらい創造機構 社会連携活動の推進に向けた組織的連携協定を締結
東工大関連ベンチャーキャピタルみらい創造機構二号ファンドを組成
<関連組織の説明>
【ゼロカーボンエネルギー研究所について】
ゼロカーボンエネルギー研究所はゼロカーボンエネルギーを用いたカーボンニュートラル技術の開発を通して、地球と共生しかつ豊かな社会の構築に貢献することを目的に設置されました。
ゼロカーボンエネルギーである再生可能エネルギー、原子力エネルギー、バイオマス、産業排熱活用、また、その普及のためのエネルギー貯蔵技術として蓄電、蓄熱、エネルギーキャリア技術、新たなエネルギーネットワークシステム、炭素循環産業システムの創成を目指したCO2の回収、資源化、循環利用の進展等について、最先端の研究を行っています。
【グリーン・トランスフォーメーション・イニシアティブ(Tokyo Tech GXI)について】
政府方針である2050年カーボンニュートラル実現のためにはグリーン・トランスフォーメーション(GX、緑転、カーボンニュートラル化に応じた産業及び社会の構造の変化)が必須です。GX社会を先導(Initiation)する研究活動の推進とスタートアップの強化、産業、社会連携の実質化を進めるために本事業、Tokyo Tech GXIをゼロカーボンエネルギー研究所にて2022年4月に開始しました。東京工業大学内の約400名にのぼるエネルギー関連研究者と産官学、地域、社会さらに国際研究機関と連携し、カーボンニュートラルかつ持続可能なGX技術の確立に向けて技術開発、課題抽出と対策検討および研究成果の社会実装に向けたオープンイノベーション活動を展開しています。
【みらい創造機構について】
みらい創造機構は、2016年に東京工業大学と社会連携活動の推進に向けた組織的連携協定を締結し、33.4億円の東工大関連ベンチャーキャピタルファンドを設立・運営しています。2020年には高専キャリア教育研究所を100%子会社化し、2021年に設立した2号ファンドにおいては、投資先を東工大関連ベンチャーに加え高専関連のベンチャーにまで対象領域を広げて活動しています。
投資実績としては、現在までに35社への投資を実行し、東工大発ベンチャー称号を保有する投資先の株式会社ツクルバ、KIYOラーニング株式会社が、2019年、2020年と連続して東証マザーズに新規上場、2021年には株式会社QDレーザが新規上場し、3年連続で3社が上場しています。
JST START事業の事業プロモーターとして活動している他、NEDOの「研究開発型スタートアップ支援事業/ベンチャーキャピタル等の認定」に係る認定VCに認定されており、研究段階から起業後の資金調達、ハンズオンまで、技術の社会実装に伴走しています。2022年にはグロースチームを組成し、“Deep Tech”スタートアップの事業成長に向けた多面的な支援を提供しています。大学系VCや中小機構、北九州市と連携協定を結び大学関連ベンチャーをとりまくエコシステム形成を進めています。